2000. 6. 1
マイコン回路に手軽につなげる表示デバイスとしては、キャラクタLCDモジュールが適しています。任意の英数文字を表示できるなど、7セグメントLEDに比べると柔軟で多くの情報を表示できるのが特徴です。価格も数百円からと比較的安価なので、電子工作でも良く使われていますね。
LCDモジュールの消費電流は1mA以下(バックライト含まず)で、バッテリ動作機器にも最適です。しかし、そのほとんどが5V動作となっていて、3V系システムでは使えないという欠点があります。そこで、市販の5V用LCDモジュールを3V動作に改造してみましょう。とは言っても、難しい点はありませんので手軽にできます。
キャラクタタイプのLCDモジュールは、そのほとんどがHD44780(日立)というLCDコントローラを使用しています。これは事実上の標準といって良いでしょう。したがって、LCDモジュールがHD44780(またはその互換品)を使っていることを前提として説明します。
まず、VDDとVOPの間の電圧は、図1に示すようにモジュール基板上の抵抗で分圧され各相の駆動電圧としてLCDコントローラと拡張ドライバに与えられます。駆動電圧は、表示行数にもよりますが、4.0~4.5V程度必要になってきます。普通は半固定抵抗で電源を分圧してVOPに与えます。
さて、試しに電源電圧を下げてみます。電圧を下げて行くと表示は薄くなり、3Vではコントラストを目一杯上げても完全に消えてしまいました。3Vの電源電圧では表示に必要な駆動電圧が得られないからです。ここまで説明すれば、どうすればいいのかもう分かりましたよね。
電源電圧が3Vの場合は、VOPに与えるべきLCD駆動電圧は VSSより低い電圧となります。当然ですが、LCDコントローラも負電圧の駆動電源に対応しています。図2に3V動作のための付加回路を示します。チャージポンプで負電圧を発生するだけの簡単な回路です。コントラスト調整は、固定発振回路の場合は直列抵抗で、マイコン駆動の場合は出力周波数で行います。
電源電圧を下げるとLCDC内蔵発振器(動作クロック)の発振周波数も下がるので、コマンド処理速度の低下が問題になる場合は Roscも交換して補正します。Roscはモジュール基板上にある91kΩの抵抗がそうです(違う値の場合もある)。また、電源電圧が下がるとバスインターフェースのタイミングも遅くなりますので、高速なマイコンではそれも考慮する必要があるかも知れません。3V動作時のバスタイミングは5V動作時の倍と見れば良いでしょう。詳しくはLCDCのデータシートを参照してください。
