NECの1チップマイコンで V30バイナリコンパチの CPUをコアに周辺機能を集積した V25/V35シリーズがあります。今回はこのうち V25を使用してボードマイコンを組んでみましたので、紹介しましょう。
拡張 I/Fの仕様は、この間の製作の KL5C8012ボードマイコンと同じにしてありますので、共通の拡張ユニットで実験することができます。
まず、メモリの割り当てを右図のように決めます。ROM/RAMは 32KBの物を使用しているので、それぞれの領域の半分はイメージとなっています。I/Oはメモリ領域にマッピングしています。更に外部 I/Fとして、バスを引き出し、RS-232C I/FとモニタLEDも装備します。
ということで、回路図が完成。この製作ではアドレスデコーダに PLDを使用していますので、製作に当たっては PLDを利用できる製作環境が必要です(または、TTLで置き換え)。また、RS-232C I/Fドライバに普通の C-MOSを使用していますが、通常の用途ではこれで十分です(その理由)。RAMには 35ns以下の高速SRAMを使用して 0waitアクセスを実現していますが、それ以上の RAMを使う場合はウェイトコントローラーの設定を変えて 1wait入れる必要があります。
左が組みあがったボードマイコンです。V25のパッケージには PLCCと QFPがあります。今回は PLCCを使用したので、ソケットを使用する必要があります。