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2004. 2. 8

キャラクタ液晶モジュールの階調表示


LCD

電子工作プロジェクトの表示デバイスとしてよく使われているキャラクタLCDモジュールの変わった使い方を紹介してみます。この種のLCDモジュールの表示はドットマトリクスのON/OFFの2階調のみで、多階調表示のできるものはありません。しかし、それらのキャラクタLCDモジュールも使い方をちょっと工夫するだけで、階調表示による多彩なアトリビュートを付加することができるのです。

階調表示のしかた

Frame Sequence

STN液晶パネルの試食で説明しているように、パッシブマトリクス液晶ディスプレイの階調表示は、フレーム単位でのドットのON/OFF比制御のによって行われています。パッシブマトリクス液晶の応答速度はフレームレートに比べて十分に遅いので、ON/OFFが平均化された濃度で表示されるのです(3次元ディザリング)。グラフィックLCDコントローラでは、これをハードウェアで処理しています。

キャラクタLCDモジュールもパッシブマトリクス液晶なので、同様に階調表示ができるはずです。しかし、HD44780にはそのような階調表示機能はないので、これを実現するにはソフトウェアで表示を書き換える必要があります。

実験では右の図に示すように、3フレーム/サイクルのシーケンスで表示を書き換えることにより、表示に階調(4階調)を付けてみました。書き換えのタイミングはLCDのフレームタイミングに合わせて調整しないときれいな階調表示にはなりません。また、2フレーム/サイクルでも3階調表示ができるので、アクティブ項目の背景にマークするといった程度でも、十分な表示効果が期待できるでしょう。

ってことで、今回はインチキっぽかったですけど、石を投げないでくださいね :-)

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